トップ > 計画・政策 > 人権・同和問題・男女平等 > 人権啓発 > 共に生きる(広報紙) > シリーズ【41】自分の思いや意見を反映できる社会に
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更新日:2024年09月30日 11時01分
女性の政治参画を推進するために活動を続ける「北京JAC久留米」代表の縄崎順子さんに話を聞きました。
以前の選挙活動は男性中心で、女性が関わるのは炊き出しくらいでした。男性しか議員になれないという雰囲気もあり、女性として政治や選挙活動に関わるのがためらわれるほど。そんな中、昭和58(1983)年に久留米で初めて女性の市議会議員が誕生しました。これまで男性のみが行っていた広報や会計などの選挙活動を全て女性が担い、立候補者を支援。久留米で女性が政治に参画した始まりでした。今では6人の女性市議会議員が活動。さらに割合を高める必要があると感じています。
久留米には、教育や政策決定の場などにおける男女差の問題がありました。「どうにかしたい」という思いで、久留米女性会議として活動していました。その仲間と、平成7(1995)年に北京で開催された「第4回世界女性会議」に出席。各国との交流で最も驚いたのは、久留米が抱えている問題は世界共通だということでした。思いが強くなり、会議に出たメンバーを中心に平成9(1997)年に「北京JAC久留米」を発足。「女性議員を増やす」「女性と子どもの貧困を考える」「DV被害女性を支援する」の3つを軸に活動してきました。
現在、女性の政治家は男性と比べてかなり少数です。政治に参画しなければ、女性に多い貧困や非正規雇用の問題など、当事者抜きで施策が決まってしまいます。自分たちが抱える問題を伝えるために、政治は欠かせません。だからこそ、まずは関心を持ってほしいですね。講座や講演会などに参加して、自分の中にあるもやもやを周りと共有してほしい。「どうしてだろう」という思いが共感を呼び、自分以外にも同じ悩みを持っている人がいると気づけるかもしれません。それが政治参画につながるきっかけになり、性別にかかわらず自分の思いや意見を反映できる社会につながるのではないでしょうか。
「自分事として政治に関心を持ってほしい」と語る縄崎さん