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TPP(環太平洋経済連携協定)への対応に関する意見書を可決しました(平成25年6月10日)

更新日:202201211322


TPP(環太平洋経済連携協定)への対応に関する意見書

 安倍首相は、ことし2月に行われた日米首脳会談において「TPPは聖域なき関税撤廃を前提としないことを確認した」として、3月15日にTPP交渉への参加を表明するとともに、交渉を通じ国益を踏まえて最善の道を追求するという決意を示した。現在では、米国や豪州などTPP交渉参加11カ国全ての同意を得、7月にもTPP交渉に参加する見通しとなっている。
 しかし、TPPは原則全品目を自由化交渉の対象とすることを目指しており、日本の農業はもとより、医療、金融、社会保障、労働市場、食品の安全基準などさまざまな分野においてその影響が懸念されている。
 特に、農業への影響は深刻であり、農林水産省の試算では、TPPに参加すれば農業生産額は3兆円減少し、中でも影響の大きい米は1兆円落ち込むとされ、食料自給率も27%にまで低下、さらに、農業の多面的機能の喪失額は1.6兆円に上ると見込まれている。
 本市の試算においても、市農業産出額は41億円減少し、多面的機能への影響は31億円の損失が見込まれており、本市の農業や関連産業が大きな打撃を受けることは必至である。
 また、本市の貴重な財産である「水田」の荒廃にもつながり、美しい水田風景や保水機能を初めとする多くの機能が損なわれ、市民全体の利益に大きな影響を及ぼし、地域社会の崩壊を招く恐れが懸念される。
 このようにTPPが国民生活の根本にかかわる重大問題であることを踏まえ、現政権は先の衆議院選挙の公約を遵守するとともに、我が国の貿易政策の新たな基本方針を確立する必要がある。
 よって、国におかれては、TPPへの対応に関し、下記の事項について厳正に対応されるよう強く要望する。

  1. 農林水産分野の重要5品目や食の安全安心の基準など、政権公約で示したTPPに関する6項目の判断基準を堅持すること。
  2. TPP交渉に関する情報開示の徹底に努めるとともに、広範な国民的議論を行うこと。
  3. 3 我が国の貿易政策の基本として、多様な農業の共存、林業・水産資源の持続的利用が可能となるルールの確立を明確に位置づけ、これに基づき、重要品目については必要な国境措置を維持すること。
  4. 「包括的経済連携に関する基本方針」には、全ての品目を自由化交渉の対象と位置づけるなど問題が多いことから、これを早急に廃止すること。

久留米市議会

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