トップ > 健康・医療・福祉 > 保健・衛生・動物愛護(保健所) > 感染症 > 蚊に刺されて起こる感染症に注意しましょう
060
更新日:2023年09月01日 01時00分
病原体を保有した蚊に刺されて起こる感染症のことを蚊媒介感染症といいます。
これらの感染症は主に熱帯、亜熱帯地域で流行しています。国内で報告される蚊媒介感染症の多くは、こうした流行地で蚊に刺されて感染し、帰国した症例です。
デング熱に関しては平成26年8月下旬に海外渡航歴のないデング患者が報告され、60年ぶりの国内発生例となりました。
海外渡航の際は特に、国内でも蚊に刺されないよう対策をとりましょう。
主な蚊媒介感染症には、ウイルス疾患であるデング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、原虫疾患であるマラリアなどがあります。これらの感染症については、下記のホームページをご参照ください。
デング熱の症状としては、突然の高熱で発症し、頭痛、眼痛、顔面紅潮、結膜の充血を伴い、発熱は2〜7日間持続します。
このような症状に続き、全身の筋肉痛、骨関節痛、全身倦怠感などを呈します。症状は1週間程度で回復します。
また、潜伏期間は2〜15日(多くは3〜7日)といわれています。
デング熱は現在、東南アジア等において流行が報告されています。海外渡航の際には、蚊に刺されないよう注意するとともに、帰国後に現れた際は、海外渡航があることを伝え、病院を受診しましょう。
チクングニア熱の症状は、デング熱とよく似ており、突然の発熱、関節痛、発疹等です。潜伏期間は3~7日です。チクングニア熱については、国内発生例はこれまでになく、海外で蚊に刺されて帰国後に診断されるケースのみですが、数が増加傾向で、厚生労働省も注意喚起を行っています。
マラリアについては、抗マラリア薬を投与します。デング熱やチクングニア熱、日本脳炎は、症状に応じた対症療法が中心です。
感染してからの治療よりも、蚊に刺されないための対策が重要です。
日本脳炎は不活化ワクチンによる予防接種、マラリアは医師の処方による予防内服が有効です。デング熱やチクングニア熱については予防接種はないため、蚊に刺されないよう、蚊を増やさないよう気を付けることが重要です。
幼虫は、ベランダにある植木鉢の受け皿や空き缶・ペットボトルに溜まった水、放置されたブルーシートや古タイヤに溜まった水などによく発生します。幼虫の発生源を作らないよう注意しましょう。
現在、東南アジア等においてデング熱の流行が報告されています。また、チクングニア熱においても令和元年6月以降ミャンマーが感染推定地とされる輸入症例が3年ぶりに複数例報告されています。デング熱、チクングニア熱は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく、四類感染症です。
感染が疑われる患者を診察した場合は、保健所までご連絡下さい。