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関係性にグッチョデザイン賞

更新日:202112081543


【あそこであげなこつ】記事が生んだコラボ

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テキスト版

 グッチョ推しの皆さんならば、過去記事は隅から隅まで読んで、全てを覚えていることでしょう。今回は、グッチョがきっかけで実現した素敵なコラボを紹介します。
【ごみ拾いの後、焼きイモを】
 2話前の「グッチョにあふれた夏休み」で「わたしと僕の夢(わた僕。解説は文末に)」の塾に通う子どもたちを紹介しました。記事を書いたミリアムさんが、「わた僕」から相談を受けたのがきっかけです。
 「フトシくんさ、寒くなってきたら焼きイモやん。ごみ拾いして、ご褒美にみんなで焼きイモ食べたら楽しいよね。それで、火を起こせる所ないやかって聞かれたと」と話すミリアムさん。僕は記憶をたどり、「そういえば、川嶋睦己くんが少し前、河川敷のイベントで火を起こしとったよ」と伝えました。川嶋さんとは「ハッシュタグのように、井戸のように」の回で登場した防災士で社会人落語家。その記事にオチをつけてくれた彼のもう一つの顔は、筑後川防災施設「くるめウス」の館長です。
【互いのメリットを組み合わせる】
 ミリアムさんから、後日報告がありました。「フトシくんありがとう!睦ちゃん(川嶋さん)に相談に行ったらすぐに話が通じた。私が書いた記事を読んでくれてたみたいで、焼きイモも応援するし、来年になったらカヌー体験なんかどう?って提案してくれたとよ」。
 川嶋さんは、「わた僕」やそこに通う子どもたちのこと、そしてミリアムさんの思いを既に理解していました。「応援する理由は二つ」と川嶋さんは話し始めます。「どんな子どもも体験は偏ると思うんです。私も仕事柄、休日に子どもと一緒に居られる時間は少ない。だから、うちの子が筑後川で遊ぶ機会は多くないんです。子どもは何に興味を持つか分からないから機会は増やしてあげたい。もう一つは、筑後川に興味を持ってくれる人を増やせそうかなと、そろばんをはじいた部分もありました(笑)。くるめウスに来てくれる人以外との接点は貴重なんです。やさしさ半分、ビジネス半分ですよ」と、今回は珍しく真面目。
【素敵な関係性を生む舞台に】
 令和3年11月21日、くるめウス北側の筑後川河川敷。ミリアムさんや「わた僕」スタッフの他、手伝いに来たみんなは子どもたちの到着を待っていました。炭をおこし、事前に子どもたちがアルミホイルに包んだ芋を焼きながら、今か今かと。一方、子どもたちは道路のごみを拾いながら、塾からの約3キロメートルを1時間かけて歩いてきました。河川敷に着いて土手のごみを拾っていると「みんな焼けたよ~」とスタッフの声。冷たい風が吹く中、ほくほくの焼きイモとじゃがバターを頬張りました。
 「春になったらカヌーだね」。うれしそうな大人の声を聞き流すように、子どもたちは食べるのに夢中。でも、きっと届いているんだろうなと勝手に想像しながら取材中の僕も焼きイモを食べました。三つも。

 素敵なコラボレーションは互いのプラスをうまく重ね合わせている。今回はその間にグッチョがあった。そうだ!グッチョきっかけの関係性デザインをたたえる『グッチョデザイン賞』だ。これを第一号にしよう。これからも心や動きのつながりが、グッチョを舞台に生まれることを期待して。(担当・フトシ)
(解説:わたしと僕の夢)経済的に苦しいなど、いろんな家庭環境に置かれた子どもたちを対象にした学習・生活支援事業を、久留米市から受託しているNPO法人

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