トップ > 暮らし・届出 > NPO・ボランティア活動(市民活動) > ボランティア情報ネットワーク > 市民活動情報紙「ジョイナス」 > ジョイナス2021第50号
更新日:2022年03月22日 15時45分
2020年春から猛威を振るっている新型コロナウイルス(以降、コロナ)。市内で活動する数多くの市民活動団体が、活動中止や活動自粛を余儀なくされました。それでも、オンラインの活用や感染対策など様々な工夫を凝らして活動を再開する団体も増えています。
そこで、音楽を活用して高齢者の認知症予防に取り組む「メモリー・ケア」にスポットをあてて、代表の熊谷さんと事務局の重永さんにコロナ禍の活動について聞きました。
PDF記事についてはメモリー・ケア特集記事(1415キロバイト)をダウンロードの上ぜひご覧ください。
市民活動と聞くと"自分にもできるのだろうか"と考えてしまう人も少なくないと思います。自分の得意分野を活かしてその一歩を踏み出した「筑後を守るドローン隊」にスポットをあてて、代表の木本さんにお話を聞きました。
PDF記事については筑後を守るドローン隊特集記事(1444キロバイト)をダウンロードの上ぜひご覧ください。
活動略歴について
市内の高齢者等の認知症予防と健康増進を目的に、音楽を活用しながら指先や体全体を使って脳を活性化する「健康歌声フレンズ」や、そのためのスタッフを養成する「フォローアップ講座」を実施。
主な取り組みについて
メモリー・ケアとして活動する前は、県内の音楽講師として活動していました。当時は"上手に歌う"ことを目的に音楽を学ぶ参加者が多かったのですが、時代の変化とともに"歌うことを楽しみたい"と考える人が増えたように感じました。そこで、参加者が自分のために音楽を長く楽しめるようにと、徐々にシフトしていった結果、メモリー・ケアが発足することになったのです。
音楽(唱歌・演奏)には、人を癒すだけでなく、認知症予防や認知機能の維持効果があると言われています。超高齢化社会の日本では、高齢者の孤立防止、健康寿命を延ばすことが喫緊の課題です。そこで、市内の高齢者の認知症予防と健康増進、ひいては医療費削減に繋げることを目標にして、音楽を楽しみながら認知症予防ができる場を広げようと今日の活動に至っています。
私たちは、音楽を活用した認知症予防「健康歌声フレンズ」、楽器・歌唱だけでなく、パソコンや音響・映像機器等の活用について学ぶ「フォローアップ講座」、地域団体、施設等へ出向き、音楽を活用した認知症予防や介護予防プログラムを実施する「出前講座」を実施しています。
中でも「健康歌声フレンズ」は、深い呼吸と正しいリズムで、童謡・唱歌、懐メロ等を参加者全員で大きな声で歌い、リズムに合わせて指先や体全体を動かし、脳の活性化を行う認知症予防の活動です。あらかじめ曲目リストを決めていますが、時には参加者のリクエストに即興で応えることもあります。認知症予防はもちろんのこと、昔親しんだ音楽を聴いて当時の思い出を語り合うなど、参加者同士が仲良くなれることも魅力です。
高齢者が集まって、歌を歌う。平常時であれば、つながり作りや居場所づくりに欠かせない手段ですが、コロナ禍では、まさに「3密」でした。
困ったこと
緊急事態宣言が発令されたことで公共施設の閉鎖が相次ぎ、活動場所を確保できず、事業が開催できなくなったことです。出前講座で訪問していた施設等も、外部の人の受入を中止したため、活動できない状態になりました。正直、活動休止もやむを得ないと思っていました。
工夫したこと
しかし、こんな時だからこそ"やれることをやろう"とメンバー内で奮起し、まずは、市民活動サポートセンターみんくる主催の「オンライン活用講座」に参加しました。これが、オンライン配信事業のきっかけとなり、これまで集まっていた活動を、画面を通して行なうという新しい手法で事業を実施することができました。
発見したこと
高齢者は情報通信技術に不慣れで、取り残されている人も多く、参加したくてもオンライン事業では参加が難しいという声を聞きました。そこで、フォローアップ講座を実施しスタッフを養成。現地希望を参加する方向けに、少人数の講座を任せることができるようになりました。
私たちはもともと情報通信技術に強い団体ではありませんでしたが、どうしたら活動を継続できるかと考える中で、必要に迫られて勉強しました。今となっては、ほとんどのスタッフがZoomの使い方、配信、音響設定をできるようになり、少人数の講座を任せることができるようになりました。また、みんくるや地域の大学生にサポートしてもらいながら、配信事業を続けることができていますので、活動を躊躇されている他の団体さんにも、この経験を共有したいです。
今後は、この配信技術を生かして、介護事業所等での活動を再開したいと思っています。コロナが落ち着いても、以前のような生活はできないと思いますが、これを機に得られた技術を高めながら活動を続けていきたいです。
活動略歴について
通信会社で働いて培ったデジタル技術を用いて、社会貢献することを目的に発足。子どもの居場所づくり、高齢者の認知症予防など幅広い分野で活動しています。
主な取り組みについて
私は、日本電信電話公社(現NTT)で40年以上働き、国内外を回り様々な経験をしました。65歳で退職し、2年程のんびり暮らしましたが、再就職先として市民活動サポートセンターみんくる(以降、みんくる)を選びました。当時は「市民活動」について全く知りませんでしたが、みんくるで様々な活動団体と話すうちに、市民活動の良さに惹かれ、もしかしたら自分が持っている技術も困っている人の役に立つのではないかと思うようになりました。これが活動を始めたきっかけです。
子どもプログラミング教室
子どもたちの居場所づくりの一環として実施している事業です。令和2年度から小学校において、プログラミング授業が必須科目になったので、居場所づくりに加えて、ドローンと融合しながら学校教育をサポートしていきたいという思いもあります。子どもたちの理解度に応じて内容を工夫しています。
シニア向けスマートフォン教室
デジタル化が進む中では、デジタルデバイド(情報技術の恩恵を受けることのできる人とできない人の間に生じる経済格差)を解消していかなければなりません。特に高齢者層はデジタルデバイドが加速している状況にあり、高齢者を"取り残さない"取り組みが必要だと考えています。そこで、本事業ではスマートフォンやパソコンの電源の入れ方からメール・SNSの利用方法などを、個々人に分かりやすく学んでいただく場を提供しています。どのようなことを学びたいかヒアリングしながら、個々人にあったカリキュラムを作成し講座を進めています。
「子どもプログラミング教室」では、子どもたちの感動を肌で感じることができました。最初は全員初対面で会話が少なかったですが、グループでわいわい話してドローンを飛ばすことで、一体感が生まれている様子でした。私たち自身、子どもに"教える"というよりも"一緒にやっている"ような感覚で、楽しんで活動しています。
「シニア向けスマートフォン教室」においては、スマホを教えるだけでなく、一緒にラジオ体操に取り組むなど、参加者のみなさんが健康でいきいきと交流することができる居場所づくりにもなったように思います。
活動するにあたり、時代に沿った知識を得ることができるため、私自身も学びの機会になっています。それも活動の魅力だと思います。
「シニア向けスマートフォン教室」においては、個々人に寄り添ってカリキュラムを作成しているため、参加人数が限られてしまいます。これを課題として捉え、今後はより多くの人の支援につながるよう、メンバーを増やすなど試行錯誤しながら事業を展開していきたいです。また、ドローンを使って共働きやひとり親家庭の子どもたちを対象に、親子の絆を育むようなイベントを開催したいです。
運営面については、もっと自分たちのことを知って欲しいので、活動内容をホームページに逐一掲載していきたいと思っています。
もちろん失敗することもありますが、必ず次に繋がると思っています。失敗を繰り返しながら活動を進めてみてください。活動が軌道に乗ることが一番ですが、できることを、できる範囲でやって、無理なく続けられることを大切に。自分たちの生きがいにもなっているという実感を得ながら、楽しんで取り組んでください。
また、イベントの宣伝は、チラシやフェイスブックなどのSNSも大事ですがクチコミも重要です。活動を通じて、みんくるを経由して多くの団体とつながる機会をいただき、人や団体とのネットワークの大切さを知ることができました。